ハーブ魔女のつぶやき
メディカルハーブやアロマテラピーで癒されたい方へのメッセージ
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
還元糖と非還元糖
化学科第4回の補講です。
糖にはアルデヒド基かケトン基が存在する。
ケトン基を持つ糖を総称してケトースと呼び、
アルデヒド基を持つ糖を総称してアルドースと呼ぶ。
単糖類のフルクトース(果糖)は
ケトン基を持つのでケトース。
一方、アルドースには単糖類の
・グルコース(ブドウ糖)
・ガラクトース
・マンノース
などがある。
アルドースは還元糖である。
なぜなら
アルデヒドに還元性があるからだ。
還元性を示す糖を「還元糖」と呼ぶ。
還元性とは、
自らは酸化されて、相手の酸素を奪う性質のこと。
(まぁ、これが一番簡単な説明)
アルデヒドは酸化されてカルボン酸になる。
アルデヒド基CHO→COOHになる。
「O」が増えていることにお気づきだろうか。
これについては、
私の「植物科学の基礎講座② 精油の化学」か、
化学科新テキストの酸化・還元反応を参考にしていただきたい。
ケトン基を持つケトースは一般的には還元性を示さない。
なぜなら、ケトンは酸化されないから。
そうなると、
ケトースであるフルクトースは還元性を示さないことになる。
しかしこれが実に興味深い。
フルクトースのケトン基のすぐ側にOH基を持つ構造をしているため、
変形してアルデヒドを形成するのだ。
グルコースなど、もともとアルデヒド基を持つ糖とは異なるが、
勝手が違うだけで、結局、還元性を示すのである。
つまり、
「単糖類は全て還元性を示す」のです。
ここまでは大丈夫でしょうか?
単糖類が2個結合したものを二糖類というが、
二糖類になると、還元性を持つものと、
持たないものが存在するようになる。
単糖類同士が結合するためには「グリコシド結合」をする。
グリコシド結合とは
糖と糖が、水(H2O)を手放してガシャンとくっつくこと。
グリコシド結合をする際にアルデヒド基を使うと、
還元性は無くなる(アルデヒド基が無くなるから)。
スクロース(ショ糖)は、
グルコースとフルクトースがグリコシド結合する際に
アルデヒド基を用いて結合するので非還元糖。
還元糖に属する二糖類は、
グリコシド結合にOH基を用い、
アルデヒド基はそのまま残るため「還元性がある」のである。
スクロース(ショ糖)が非還元糖であることは、
療法科に出てくる「メイラード反応」にも関係するところなので、
是非覚えておいてください。
ただし、
化学科の糖質の範囲では、
各単糖類の特徴や二糖の構成単糖類などがよく出題されます。
還元糖と非還元糖はメインではないので、
「なぜ還元糖なのか」という理屈は忘れてもらってもいいです。
「スクロースは非還元糖」ということだけ頭のどこかに置いておいてくださいね。
また、今日の講座の終わりにAさんからご質問のあった、
麦芽糖ですが、これは2分子のグルコースがα結合しているので、
α-グルコシダーゼにより分解されて体内へ入ります。
スクロースも同様、体内へ入りエネルギー源となります。
セロビオースとゲンチオビオースはβ結合です。
さて、ラクトースですが、
グルコースとガラクトースが結合した二糖類で、
私たちの小腸上皮細胞に存在するラクターゼという酵素により
単糖類まで分解され、体内へ入ります。
これは余談ですが・・・
ラクトースは別名乳糖と呼ばれ、牛乳に入っています。
ヒトではこのラクターゼの働きの弱い人がいて、
単糖に分解されずに大腸へ送られてしまいます。
すると腸内細菌がラクトースを分解するのですが、
その際にガスが発生し、腸を圧迫するため、
大腸内に水分が多く分泌されます。
そして下痢が起こります。
牛乳を飲んでお腹がゴロゴロするのはこれが理由です。
では糖質の補講はこれで終了します。
プロフィール
- 日本メディカルハーブ協会認定
ハーバルセラピスト
ハーバルプラクティショナー
ホリスティックハーバルプラクティショナー
- 日本アロマ環境協会認定
アロマテラピーインストラクター
- 日本ホリスティック医学協会会員
- 生活習慣病予防指導士
- バッチ財団登録 プラクティショナー
ハーブ療法(YOSA)のサロンを経営しています。
サロンでは癒しの時間をご提供するかたわら、メディカルハーブ検定対策講座や、石鹸作りのレッスンもしています。
●JAMHA認定校講師もしています♪
○生活の木 名古屋校さんにて
・メディカルハーブ検定対策講座
・ハーバルセラピスト養成講座
・ハーバルプラクティショナー養成講座
○自然の薬箱さんにて
・メディカルハーブ検定対策講座
・ハーバルセラピスト養成講座
・ハーバルプラクティショナー養成講座
コメント